オリジナル電子書籍『駅路VISION』シリーズは、全国各駅を路線別、地域別に収録したフォト&エッセイです。 出会い、別れ、集いの場など、土地の顔役を担う鉄道駅から、その存在のあり方やまちづくりの方向を考えます。 鉄道趣味のかたはもとより、まちづくりに携わるかたや、故郷をこよなく愛するかたにも読んでいただきたいロングラン・シリーズです。九州の駅を取り上げるのは、2005年発行の第5巻・西九州Ⅰ以来。今回の第27巻は、その西九州シリーズの続きで、JRの香椎線、筑肥線、唐津線に加え、国鉄松浦線から第3セクターに移管した松浦鉄道の有田側区間各駅を収録ました。いずれの路線も、開業からの歴史が複雑で、それだけ地域の開発や産業の栄枯盛衰に直接、影響を受けてきたといえます。共通するキーワードは石炭。筑豊や三池のみならず、かつて九州の採炭地域は、福岡市近郊から佐賀県、長崎県までと広範で、明治の昔から各地に採炭路線が敷かれ、また枝分かれしていました。そうした過去の栄光が廃れて後、改めて都市鉄道へと蘇生した路線もあれば、過疎化の波で苦境にあえぐままの路線もあります。今や全国区の観光地に成長した糸島や、大規模な路線再編が行われた唐津の近代化ぶり。反対に駅舎もまち並みも消えてしまった採炭地区の凋落ぶり。それぞれに地域が抱える課題も踏まえながら、旅の魅力と鉄道の未来像に思いを馳せていただければと思います。2020年3月5日初版発行収録内容:JR香椎線/西戸崎~宇美、JR筑肥線/姪浜~和多田・肥前久保~上伊万里、JR唐津線/小城~西唐津、松浦鉄道/三代橋~伊万里(全64駅)著者略歴安藤進一(あんどう しんいち)1966年福岡県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、編集会社取締役、及び民間活力開発機構企画主幹として 経済産業省、外務省、総務省、日本学術会議等所管の広報誌・機関誌、単行本を制作。2018年4月安藤行政書士事務所を開業。日本行政書士会連合会会員第18090709号。2019年7月株式会社あかつき舎を設立、代表取締役就任、現在に至る。