この本は、タイトルのとおり、公務員を退職するまでの具体的な手続きを紹介したものです。本書を手に取っていただいたということは、あなたは、何らかの理由で「公務員を退職したい」と考えているのではないかと思います。「いつか辞めたいなあ」から「もう決意した!」まで程度の差はあるかと思いますが、「実際に辞めるとしたら、どうすればいいのだろう?」という気持ちで、本書に辿り着いたのではないでしょうか。もしそうであれば、実体験を詳細にまとめたこの本は、あなたのお役に立てると思います。■目次はじめに第0章 「公務員をやめるぞ!」その決意が第一歩1 まずは覚悟を決めよう2 退職時期(1)退職の時期はいつでもいい?(2)年度途中の退職ってやっぱり迷惑?(3)賞与・ボーナスへの影響は?第1章 「公務員をやめます!」の伝え方1 上司への伝え方(1)上司には、何ヶ月前までに言うべき?(2)退職希望日まで日数が少ない……すぐにやめるのは無理?(3)上司にはどうやって声をかけよう?(4)上司とはどこで話そう?(5)上司にはどういう伝え方をすべき?(6)退職理由は正直に伝えるべき? 嘘はバレる?(7)上司からの引き止めは、どの程度?(8)退職を拒否されることはある?(9)部下の退職は上司の人事評価に影響するのか?(10)退職までに余った年次有給休暇は消化できるの?2 先輩・同僚への伝え方(1)先輩・同僚にはいつ伝える?(2)仲のいい人には先に伝えてよい?(参考)家族への伝え方第2章 公務員退職に向けた各種手続き1 提出した書類一覧2 退職願3 退職手当(1)提出書類(2)退職手当の計算方法は?4 共済組合5 健康保険(1)再就職先の健康保険に加入できる場合(2)家族が加入している健康保険の被扶養者になる場合(3)任意継続組合員になる場合(4)国民健康保険に加入する場合(5)再就職しない場合、国民健康保険に加入すべき? それとも任意継続組合員になるのが得?6 職員労働組合第3章 いよいよ退職日当日!1 挨拶回り(1)挨拶回りのタイミングは?(2)挨拶しに行くのはどの範囲まで?(3)お菓子は用意するべき?2 最終引継ぎ3 辞令交付・課内挨拶第4章 退職後の手続き1 職員証等の返却2 国民年金3 生命保険4 財形貯蓄さいごに奥付■本書を作成した経緯キシヤマは、元県庁職員です。大学卒業後に入庁し6年3ヶ月勤めましたが、訳あって退職しました。(辞めた理由自体は本書のメインテーマではありませんので、「さいごに」で触れています)公務員を辞めたことについて、周りからは色々言われましたが、一番多かった言葉はやはり「もったいない」でしょうか。しかし辞めた今は、本当に清々しく楽しい気持ちで毎日を過ごしています!退職するにあたっては、元公務員の方々が作成したホームページやブログを拝見し、どのように手続きを進めるべきか、参考にさせてもらいました。退職に関することは周りの人には相談しにくいですし、経験者もなかなかいませんよね。インターネットが使える時代で、本当にありがたいなあと思っていました。しかし、実際に手続きを進めていくと、「こういうときはどうしたらいいのだろう?」という疑問や、「もっとうまくできたなあ」という思いが出てきました。また、退職の手続きは「辞めます!」と言って終わりではなく、むしろそこからがスタートです。退職手当や医療保険、挨拶回り、そして退職後に行うべき手続きもあります。そのため、退職に係る手続きの一部分だけをピックアップしたものではなく、すべての流れを総覧できるガイドブックのようなものがあれば、これから退職を考えている人の役に立つのではないか。そんな思いで、本書を執筆しました。